雑記」カテゴリーアーカイブ

手帳手記_20200209_月

 福島は会津若松、グリーンホテル会津(アイヅと読む)にて書いている17:37だ。
 部屋は素泊り\5,500-の4Fで。小さなTVとトイレとシャワーが付いている。
 この4連休、間違ってアダルトなものに走ってしまわないようにと出た旅だったのに。
 ビジネスホテルの部屋の中には有料チャンネルのパンフなんかが置いてあって、これじゃ家より悪い環境だよ。トホホとなったのは言うまでもない。こうして小さな部屋に横になっていると、あの7番の日々を思い出す。

 ぬるま湯、あるいは誰かの庇護のもとで当たり前の様に生活をしていて、一人立ちしてからもそのぬるま湯が当たり前だと思っていると、予期せぬ冷水をある日とつぜんあびせかけられる。なんて経験をすることになる。


 その頃の私は毎日イライラしていた。
 朝は6時頃起き、7時に電車に乗ろうとすると、となりのサラリーマンに割込みされる。
 電車の中では必ずと言ってよいほど誰かにぶつかられた。あるいは、押された。それが混んでいる時ならまだしも、私の場合は私一人しか立っていないような時でも、なぜか隣に来たサラリーマンに押しやられるといった経験が多かった。
 また、私をもっともイライラさせたのは車内での不躾なジロジロ見だった。
 もちろん女性からの視線は全く問題なかったが、なぜか私は中年のサラリーマンに好かれるタチらしく、この頃は毎日必ずと言ってよいほど、不躾にジロジロ見られていた。
 それは今でも実はあまり変わらないが、その頃は心の余裕もなく、ただイライラしていた。
 悪いのは、余裕が無いとき、そういった押されたりすることがあると、もちろん、押し返したり、ぶつかられると、ぶつかり返したりした。つまり目には目を歯には歯をの考え方だ。
 そんな毎日が何か月か過ぎ、ある日、そう、事件が起きた。
 留置場に入れられたのだ。


 事の経緯はこうだ。
 その時私は帰宅のための電車に乗っており、椅子に座っていた。
 しばらくすると混んできて人が多くなってきて、誰かの鞄が当たるようになった。
 またいつものかと思った私は、そのカバンを靴の先で、向こうへ追いやった。
 そうすると、左の方の男がジロジロ見始めたのだった。
 事の経緯ははぶくが、私が蹴ったカバンの男が私に因縁をつけ始め、どうやら酔っぱらっているらしいその男は私の悪口を言い始めたのだった。
 さらに最悪なのはその酔っぱらいは3人のグループで、こっちを指さして悪口を言い始めたのだった。もちろん車内でだ。
 私はと言うと、この時、誰かの鞄を足でけったことは頭になく、つまり、ただの酔っぱらいが私を指さして悪口を言い始めたと認識したのであった。
 しかも、その頃の私はこういう不愉快なことにならないためにジムに通っていたため、その酔っぱらいにナメられてたまるかということもあり、襟元をつかまえてビンタしたのだった。
 もしこれが小説の世界なら、もっとすんなりと終わっていたかもしれないが、この酔っぱらいがかなり

DAY13

 自業自得とはよく言ったもので、アダルトなものに依存してきた業を今精算している(その埋め合わせを今している)訳だが、その業は重い。とてつもなく重い。自分自身の精神が崩壊するんじゃないかってくらい重い。
 どんな状況かと言うと、オッサンの3人に1人は俺の顔をジロジロ見つめてくるわ、女はナメた行動をとってくるわ、要するに最悪の状況だ。
 これが自分の業だと言うのなら、全てを精算する前に新たな業を生むことになる可能性の方がよっぽど高い気がするぜ。―1/21(火)

手帳手記_20200109_木

 リセットした後はゼロベースで始めるしかない。
 凪の時に立ち止まってしまったら、舟は遭難する。
 心が反応する方向へ進むしかない。
 心が反応する方向へ。
 広いところ自由なところ安心できるところへ行こう。

手帳手記_20200106_月

 10:30のコジマの開店待ちで、近くの喫茶店「樹」で書いている有給の月曜日だ。
 easy fix easy stress って言葉でなんとか自分をごまかしているが、先週はなんと毎日、アダルトなものを見てしまった。実家に帰る時は万全の体制を築いておかなくてはいけないな。
 easy fix easy stress。
 自分のストレスは自分で管理したいもんだ。自分の人生も。自分自身も。

手帳手記_20191217_火

 テーブルに脚をのせて、ジョンメイヤーのno such thingを聴きながら書いている。書くことができることが、豊かさの一種だと思う今だ。
 「最近、会話をしていないな」と思う。ひどく。
 それは、自分自身ともそうだし、他人ともそうだ。そして、一番会話をしたい人は家庭があってだな。一人身の男はその身に毒を醸造することになる。
 誰かと会話したい。ひどくゆっくりした会話を。
 何も心配しなくていい会話を。

手帳手記_20191106_水_ひどい一日

 毎日をなんとか生きぬくのに必死なのに将来の事に思いをめぐらせたりワクワクするイメージを想像したりすることなんて誰ができようか?この悪夢に満ちた世界で自分を保つのに必死だよ。本当。
 そんな中で、家に帰ると、下の住人は何もしていないのに天井をつき上げてくる。不意に。高ストレスな状態が続いて生きることすら疲れてくるよ。
 そんな中で将来のことや興味のあることを見つけようなんて誰ができる?
 俺が欲しいのは安全で安心できる場所。それだけ。それだけなんだよ。

手帳手記_20191225_水_2

 昔のノートに、「目的地の決まっていない舟の行先は一つしかない。すなわち転覆だ」と書いたことがある。
 しかし、今はこう思う。
 「たとえ目的地が決まっていなくても。まがりなりにも、陸地から次の陸地へ航海する術を身に着け、たとえ舟には一人だとしても、その陸地から新しい陸地への航海を楽しむことができるのなら、それは目的地が決まっていなくても悪くない旅なのではないか」ということだ。

手帳手記_20191225_水

 昔の自分の文章を読むと、割とまあ、読めるものを書いていたんだなと思ったりして、また、無印のレポート用紙と、ミツビシの紺色の鉛筆で書こうかななんて思う。
 毎日はただ流れる川?毎日良い時と悪い時もある?いや、そうではない。そうではない。今がもし良い時なら、良くなっている理由ってのが必ずある。それを意識して継続しておかないと、またいつものパターン。同じことの繰り返しになってしまう。
 こんなことを真剣に考えるのは、バカらしい?つかれる?大変だ?
 あるいは言うとおりかもしれない。
 そんなこと考えなくても毎日は過ごせるし、良いことが起こる時もある。あるいは意識して継続していたとしても、悪いことは起こるから無意味だと。
 あるいは、そうかもしれない。あるいは。
 そう、そういう意見にケチをつける気は全くもってない。ただ、自分が言いたいことは一つだけだ。それでは変われない。と。そう。それでは絶対に、これまでのループを抜け出すことはできない。

 それは鉛筆の握り方に似ている。今までの自分の字を変えたいのなら、意識して新しい鉛筆の握り方を習慣づけなければならない。それはたしかに不便で、めんどうで、大変かもしれない。ただし、それを意識して毎日続けていけば、必ず握り方は変わる。そう、それは間違いなく。

 アアア、久々に書いている金曜の夜12:35だ。いままで何回この書き出しで書き始めたろう?それと同じくらい失敗している訳なんだ。
 そう、アタマで、そんなことを思っていたって変えられないことはあるものだ。だが、希望が無い訳ではない。特定のアクションを行うことで、悪しき習慣を変えることは可能だと、そう書いてある本(※)が存在するからだ。
 
 ※習慣の力 – チャールズ・デュヒッグ
 ※WILLPOWER 意志力の科学 – ロイ・バウマイスター (著), ジョン・ティアニー (著), 渡会 圭子 (翻訳)

 ここからは具体的な話になる。私がどうやって、ノンアダルトで四週間目を過ごしているかの。
 
 タバコなんかの依存症について書いてある本に、「よくありがちな失敗例」みたいな記載で、「禁煙を決意した人は、まず身の回り(家の中)からタバコをすべて排除しようとする。これじゃあ失敗する」みたいな記載があるが、私はそうは思わない。最初の出発点はここから始まると思う。アダルトなものに依存しているなら、どうやってもアダルトなものに依存できない状況を作り出す必要がある。私の場合を例にすれば、まずPCやiPhoneからそういったものを排除(削除)した。そして、PCの場合は、フィルタリングソフトを導入して、長く暗記できないパスワードを設定して紙にメモしておいた。iPhoneの場合は、アクセス制御というフィルタリング機能がデフォルトで存在するので、同様に、フィルタリング設定をしたうえで、パスワードを掛けておいた。
 まだその状態ではだめだった。そのため、パスワードを書いた紙を封筒に入れ、職場の個人のキャビネットに入れておいた。こうしておけば、フィルタリングを解除することはできない。しかし、フィルタリングというのは十分ではない。そのため、まだ対策が必要だった。
 最後に私が行ったのは、週末になると、金曜日の夜、家に帰る前に、WifiとiPhoneを駅のコインロッカーに入れて帰宅することだった。意図的にそうしていたのだが、私の家はプロバイダと契約していないため、WifiとiPhoneが無ければネットワークに接続することが物理的にできないのだ。ここまでの取り組みで、私は「どうやってもアダルトなものに依存できない状況」を作り出すことができた。しかし、ここまでだと、最初の「よくありがちな失敗例」の通り、失敗することが分かった。
 金曜の夜から、月曜の朝まで、コインロッカーの鍵を開けなければ、もちろん大丈夫だと思う。しかし、実生活はそうはいかない。iPhoneが無ければ、電話できないし、Wifiが無ければ、会社の持ち帰り仕事や、旅行の予約や検索ができない。そういったときには、土曜の朝か、あるいは日曜の朝にコインロッカーの鍵を開け、「どうやってもアダルトなものに依存できない状況」を解除する必要があるのだ。また、あるいは、アダルトなものはwifiやiPhoneが無くても簡単に手に入れることができる。TSUTAYAでアダルトなDVDを借りればいいし(そんなことはやらないが)、コンビニでもエッチな本を買うことができる(そんなことはやってないが)。そう、最終的には、依存する心、みたいなものを矯正して、そもそもそういったものを手に入れようとする気持ちをなんとかしないと、物理的な部分だけではどうやっても解決できない問題なのだ。

 そうなってくると、もう、お手上げなのだ。個人の力で、薬抜きにインフルエンザや、その他の病気に立ち向かうことができないように、個人の力では限界がある。
 そんな時に私が見つけたのは、本だった。それは具体的にアダルトなものへの依存について書かれた本ではなかったが、「どうやったら我慢できるか」が書かれた本だった。それは宗教的な本ではなく、アメリカの精神科学の学術書だった。つまり論理的な話、あるいは事実に基づいて導き出されたある種の法則が書かれていたのだった。
 
 その本に書かれてあったことで、今の私に効きそうな要点を何点か記そう。だが、本当に効き目があるのはその本を読むことだと思うが。
 まず、その本では我慢の実験のために、子どもの前に、甘いお菓子を置いて、その子がどれだけ我慢できるかを試した。そして、一定時間を我慢できた子と、我慢できなかった子の違いを調べた。
 その実験から導き出された法則として、「我慢の対象について、意識した子どもほど、我慢できる時間が短かった(我慢できなかった)というものがある。
 すなわち、この法則を私に当てはめると、「できるだけ、アダルトなものを想像しない、意識しないようにする」ということになる。逆に言うと、アダルトなものを意識したり、渇望した時点で、もう終わりに近いのだ。
 
 次に、その本では、何が意志の力を生むのか、我慢の源となるのかについて実験を行っていた。
 結論としては、他人に褒められたりして、ポジティブな思考の時には、我慢強くなるということが分かった。また、「孤独を感じないようにする」「運動をする」ということも我慢強さが増す要因であることが分かった。
 あるいは、「信じる」ことが重要だということが分かった。言い換えると、「できると思う」ということで、自分がアダルトなものに依存しない生活を手に入れることができる、と本当に思っているかどうかが重要だということになる。

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 ビロウな話で恐縮だが、アダルトなもの断ちの習慣も四週目に入った。
11月に同様に四週目に入った時があるが、その時のメモがカレンダーに書かれている。たった一言、”地獄”と。

 風呂に入りながら、こう考えた「あるもので勝負するしかない」と。
 
 アダルトなものを断つ習慣を身に付ける方法。そんなものがあれば苦労はないのだが、この三週間で感じた”コツ”みたいなものを書くとすれば、それは、feelingだ。すなわち、アダルトなものがなくても楽しいと感じるfeelingそれにつきる。
 
 例えばそのfeelingとは、「引越し」だったり、「iPhoneアプリをつくる」だったり、「独立する」といった将来のイメージ、身近なものでいうと、「あれを食べたい」とか、「ここに行きたい」とか、「あれを買う」とかっていう心に直接ひびくfeeling。テンションの上がる思いつき、like that。
 
 コツとは、そういったfeelingを拾う意識だ。
 見つけようとする心の持ちようだ。そういったfeelingの回収作業がアダルトなしでもやっていける生活をつくるのだと感じる。Don’t think. Feel.

―2019/12/25 水

はしがき

 なにか嫌なこと
 (例えば帰りの電車で小学生とその父親にバカにされる)
 なんてことがある日には、中島みゆきの「店の名はライフ」をエンドレスリピートして寝るに限る。

—–
 全く別の人生があったとすればどうだろう?
 今のある種ドン底の様な生活ではなく、もっと愉快で、生きやすくて、自由な。そんな別の人生があるとすれば?少なくとも日曜の夜にこうして一人でモノを書くこともないだろう。

手帳手記_20161205_月

 ゼロに戻ったからまた書いている。
 不思議なもんだ。
 過去に自分が書いたものを読むと、ちっとも変ってないかと思いきや、意外に進んでいる自分の心に気付く。
 不思議なもんだ、あのフィーリングは、今の自分に合わなくなっている。あの頃のフィーリングは今の自分に合わなくなっている。たとえ週末にAdultなもんに逃避する負のサイクルからは逃れられていなくても。
 たとえまだワクワクする仕事には出会えていなくても。破れた皮が治って硬くなるように。
 つぶれた豆の後がぶ厚くなるように。一回り大きな自分が居るよここに。するってーと、この意味のない手記も、道しるべや足跡として
意味を成していた訳だ。

手帳手記_20190731_水_2

 金曜の夜に駅前のコインロッカーにスマホとともにwifiを入れて、400円を投入し、キーをかける。そしてそのキーを自宅のポストに入れて部屋へ入ると、何か憑き物が落ちた様に、達成感と単純な興奮を持ってノンアダルトな週末を過ごすことができる。
 そんな2週間が過ぎ、迎えた3週間目、今、干上がった砂浜に打ち上げられた魚が口をパクパクして海水を求める様に、自分の本能がアダルトなものを求めて、いくら吸っても空気が身体の中に入らないかの様な、ひどい渇きを感じている。
 一息呼吸するごとにその不足しているモノを身体が欲している様なひどい状態なのである。
 これがいわゆるコールドターキーこおったにわとりらしいな。
 この飢え、または渇きはどうやったらおさまるのだろうアダルトなものを見る以外に。
 (そんな方法ははたしてあるのか?)
 いつまでもつか
 いつまで自制心が持つか。

手帳手記_20190731_水

 帰りの電車で目の前に座った20代くらいの女性がなんとマア、露出度の高い服装をしていて、色白のふとももが丸出しの短いパンツをはいていて、周りの目を気にすることもなく、どっかとその脚を投げ出してくかーっと寝はじめたら、あなたならどうする?
 俺なんかは、まず、「何かの試練か?!」と思ってこっそりまわりを見回したけど、誰も気づいていない。数秒無意識に自分と戦った後、とっさにかばんから文庫本を取り出して、その魅力的なふとももが見えないように本を広げたけれどもね。―2019/07/31(水)

手帳手記_20190704_木

 そこで私は逆にアダルトなものが見たいという欲求が発生した時、つまり_________をしてしまう前の記録をとることにした。
 加えて、その記録はフリーフォーマットのものではなく、猿でも答えられる内容のQA形式とした。その例を記す。

Q1. 今日は何月何日の何曜日ですか?

Q2. 今は何時ですか?

Q3. 今日の朝ご飯は何を食べましたか?

Q4. 今日の昼ご飯は何を食べましたか?

Q5. 今日の晩ご飯は何を食べましたか?

Q6. お酒を飲んでいますか?

Q7. アダルトなものを見たくなる「きっかけ」は何でしたか?

Q8. PC/iPhone/その他 どのデバイスを使用するつもりですか?

Q9. 本日筋トレはしましたか?

Q10. 今日の天気は晴れですか?

Q11. 今日誰かと会話しましたか?

Q12. アダルトなものを見なくても良いと思える代替物は思い浮かびますか?

Q13. 今日何かスポーツをしましたか?

Q14. 今日本を読みましたか?(漫画を除く)

Q15. 今日のiPhone利用時間を教えてください

Q18. 今日風呂に入りましたか?

Q19. 今日は平日ですか?休日ですか?

Q20. 今日ストレスの発生する出来事はありましたか?

Q21. 今、連絡の取れる友人は居ますか?

Q22. 今、外に出ることはできますか?

Q23. 今、悩み事はありますか?

Q24. 思いつく限りの「理想の生活」を書き出して下さい

Q25. 今モチベーションがあることを書き出してください

Q26. 好きな人はいますか?

Q27. 「3か月後の自分」に期待することは何ですか?

Q28. 今日みたいな日が一生続くとすれば選択しますか?

Q29. 今、「変えたい」と思っているの「変えられない」ことはありますか?

Q30. 今チャレンジしているプロジェクトはありますか?

Q31. 3か月後「こうなっていれば良い」と思う状態を教えてください。

はしりがき 20190715

 久々に書いている夕ご飯はもずくスープとざるそばと、人参と卵焼きの22時の梅雨のある日だ。
 やはりそばつゆはストレートなやつに限る。30も目前になってくると、

今さら youthful days でもないし

マンネリの日々を脱するため

10回多くスクワットをしてみる


2019/07/12 金
 こんな思いをするのも今だけか、なんて思うとふと自分の心が軽くなるのを感じた。
 
 そして、自分の年齢相当のことを今やっておかないと、なんてことを漠然と思った。
 


2019/07/XX

顔のない国

顔の良い国

顔の悪い国

 顔の良い国、顔のない国、顔の悪い国、いずれの国も旅してきたが、中でも最悪だったのはやはり顔の悪い国だった。なにせどこの田舎者だ?ってくらい人の顔を不躾にジロジロ見てくる連中ばっかりだからだ。
 
 私がその国に足を踏み入れたのは転職がきっかけだった。

旅_高知_DAY4_20190429_月

 やれやれいよいよ帰れるぞ、この高知から東京へ。
 雨の降るGW4日目は高知城近くの図書館、オートピアにて書いている10:00だ。とてもリッチな図書館だ。高知県はお金が余ってるんだな。こんなにリッチな図書館は初めてかもしれんな。おまけに雨だってのに利用者はとても少ないときたもんだ。
 練馬区のボロ図書館と交換してほしいよ。床は絨毯だし、木材を多用しているしね。(おまけにwifiもとんでる)(おまけに小学生がネトゲで遊んでいる)

 奥田英郎の「野球の国」というエッセイに半ば感化されて出た今回の旅だったが、その沖縄編で著者が『今回の旅の後半は完全に失敗だった』とこぼすシーンがある。
 同じようにこの高知の旅も、後半は完全に失敗だった。2泊3日が丁度良かったらしい。

 どうして雨の日ってのはこうも気分が乗らないもんなのだろうか。
 どうしてセンスの良いご婦人ってのはこうも気持ちの良いもんなんだろうか?(そのたびに自分の服を見直そうと思う。)

 帰りの飛行機は18:55高知空港発だ。やれやれ、出発までやることもないので、図書館を出たあと、ふたたびあたご劇場へ向かう。そして前と同じ映画を同じ席で見る。ふむふむ前見逃した15分はこんな内容だったのか。しかしまあ、2回も見れるってのはなかなか味のある映画ってことになるなぁ。なんて思いつつ。

 ちなみに今回は受付にどうやら息子さんと思われる(それでも30代半ばくらいの)男性が、先日の初老の男性とともにチケットを売っていた。私がチケットを購入するとすごく嬉しそうな顔をしていた。本当、地域に必要なのは、こういう孤独な大人がぶらっと入れる映画館なんだよなと、高知がうらやましくなる。

 遅くなった昼飯を前に入った喫茶Monaで食べようと向かうが、なんてこった今日は休み。残念。
 ぶらぶらすると、雰囲気のよさそうな居酒屋が。ランチメニューにとんかつがあったので、入ってみる。店内には2人ほどがカウンターでランチを食べている。テーブルに座るが、カウンターのお客さんが帰ったため、私もカウンターで食べることに。この「こんこてい」の店員さん(おかみ?)と食後しばらく話をする。土佐弁の話や、土佐の人が本当に酒に強いエピソードの話、周りの観光地の話など。久しぶりに人と会話できたぜえってな気分。そしていつの間にかカウンターの女性も話に加わる。どうやら店員さんだった模様。
 しばらく話してそろそろ夜の準備があるからとお勘定になる。また来ますと言って外へ。15時か、バスには17時くらいに乗るとして、あと2時間もあるよ。そしてまた図書館へ。
 図書館には漫画もある。なんでもある。バカボンドもあるので、10冊くらいをまとめ読み。すぐに時間がたち、いよいよ高知空港へ。長い旅だった。空港では、雨の影響で出発が遅れている云々のアナウンスが。自分の便ではなかったため、ほっとする。

 いよいよ出発の便に搭乗し、羽田空港へ。帰りは雨でかつ夜のため、窓からの景色が全く見えないが、ビートルズをエンドレスループで聞きながら1時間を過ごす。

 無事帰ってきてみれば道中のことなど忘れ、ほっと一息つくのであった。

旅_高知_DAY3_20190428_日

 この孤独な(結果的に孤独だと思うようになってしまった)旅の道中、唯一自分の救い、あるいは心の支えとなっていたのは、とある女性とのLINEでの会話だった。その女性には大学の頃からずうっと助けられてきた、今でも本当に感謝している人なのだ。

 高知での第3日は、旅館は藤崎旅館から始まる。
 10畳ほどもある二間の和室で、久しぶりにぐっすりと眠りから覚めると、もう09時過ぎなのであった。とりあえずここでは朝食が出ないため、歯と顔だけ洗って、朝ドラを流しながら出発の準備をする。
 出発の精算時におかみさんと、少し立ち話をする。宿泊簿に住所を記載すると、「東京から来なさったんですねぇ」ととても喜んだリアクションをしてくれた。宿泊費は1泊素泊まりで\4,000-とお安い。

 駅前に1軒だけあるローソンに向かい、朝ご飯のおにぎりとお茶を購入。近くに神社(琴平神社)があったので、長い階段を上り、境内で食べることに。旅人の気の休まる場所、あるいは一人で居たとしても不振に思われない場所なんてのは、もう神社ぐらいしかないのである。
 長い階段を上る途中、外国人の旅人とすれ違った。髭はかなり伸び、大きなリュックを背負っている。ああいう旅もあるんだなぁと思いつつ境内に入る。朝ということもあり、誰も居ない。近くの木のベンチでゆっくりと朝食をとることができた。

 本日はどうしよう。相変わらずのノープランだ。
 出発前に唯一調べていたスポット「にこ淵」があった。ここが良いと聞いていたのだ。
 レンタルサイクルなんかで行けたりするのかな?と調べてみると、何と、この伊野の町にレンタサイクルがあるそう。これは行けということか。さっそくレンタサイクルのあるいの町観光協会へ向かう。

 日曜日だが、いの町観光協会は開いていた。さっそくにこ淵へレンタサイクルで行けないか尋ねると、まあいけないことはないとのこと。自転車(クロスバイク)を借り、出発。この、いの町観光協会は何とも気前の良い場所だった。着替えやらノートやらの手荷物を役場の中で保管しておいてくれるとのことで、荷物を減らすことができたのだった。

 ここまで移動はずっと歩きだったため、自転車、それもクロスバイクでの移動はなんとも気持ちの良いものだった。しかし、距離的には片道36kmという想像も絶する長旅。時間をつぶすにはちょうど良いなどと考えて出発してみたは良いが・・・。
 道中はなかなかスリリングなものとなった。何しろ山道の道路を自転車で走るのだ。車は普通に走っている。レンタカーを借りてみて思い知ったのだが、車道の自転車ほど、車にとってわずらわしいものはない。まあそれでも目的地へは1本道をただひたすらに走るしかない。

 道中、完全に人工物の世界から離れ、自然の風景を堪能することができた。自転車も良いものだ。車だとこんな風景を見ることはできねーぜ。などと考える。が、そんな考えは疲れるまでの話であって、足が重く、途中で引き返すことすら考え出すと、明らかに車で来る距離だよなぁ。と思い始めるのである。それでも、時間はあるし、途中まで来てしまっているものだから、ひたすらに自転車をこぐ。そして相当に疲れているところに試練のように上り坂があらわれる。まあ山道だから当たり前なのだが。

 半死半生でたどり着いたにこ淵は、GWということもあってか、かなりの人が居た。こんなんじゃせっかく山奥に来たってのに意味が無いよなぁ・・と思いつつ。ここまでの道のりを考えると、ここまで来ていつもみたいに人が多いから帰ろうってのもできず、舗装されていない道に進む。
 にこ淵へは、かなり粗い道を進む、いきなり目の前のはしゃいだ男性グループの一人が山の道に落ちる。どうやら大丈夫らしい。まあ、大丈夫じゃなくてもどうしようもないのだが。

 にこ淵は確かにきれいなんだが、どうにもこう、人が多くてはゆっくり味わうこともできん。せっかく来たのだが写真だけとって、そのまま帰ることに。一言でいうととほほだな。

photo 163

 帰りの道中は行きよりもスムーズに進むことができた。何しろ下りが多かったためだ。それにしても後半からはだいぶしんどく、なぜか山道を歩いている住民らしき人(逆走している)や、狭い自転車道を逆走してくる高校生なんかに遭遇しつつも、気力で観光協会まで戻ることができた。疲れたもんだ。

 いの町観光協会では、出発の時と同じく、ゆるい感じで迎えてくれ特に感慨もなく、自転車を返した。
 時刻は15:37。はてさて、もう疲れたから今日は早めに宿に向かうかなと。本日の宿は、JR高知駅の近くのホテルベストプライス高知だ。ここが最後の宿舎。ゆっくり休もう。伊野から高知までは、路面電車で移動する。なにせ時間は有り余っている。ゆっくり行こう。
 路面電車というと、なにやら風情があるように思えるが、いざ乗ってみると、中は市バスとあまり変わりがない。道路の方も、特段線路が独立して走っているわけでもないため、本当に市バスと変わりがないのである。

photo 171

 高知まではるばる戻ってくると、ホテルベストプライス高知まで向かう。ホテルの中にコインランドリーがあるので、ここで最後の洗濯をする。部屋はまあどこにでもあるビジネスホテルと同じ感じだが、いかんせんこれまでの宿と比べると狭い。圧迫感がある。しかしまあ1日だけなので問題ないが。
 コンビニで、夜食を購入し(外に出る気力も無かった)、大浴場があるとのことなので、風呂に入ることに。開場直後だったためか2人しかいない。ゆっくりと入り今日の疲れを癒す。いやー長かった。風呂から上がるともうやることが無いので、部屋にあるテレビをずっとみる。そのまま3日目は就寝。

旅_高知_DAY2_20190427_土_2

 絶景なる海を前にして思うことと言えば、「こういう時に誰かと一緒に来れたらなぁ」ということだ。
 ひとりで、こんな海なんかに来ていたりすると、周りのカップルや、親子、謎のおっさんのグループなんかにジロジロと見られたりなんかして、心自由に、ラフな気持ちで目の前の海を堪能できないのだ。(それでもウロウロしていたが)

photo 111

 絶景をひととおり堪能して、コーヒーでも飲んで帰ろうかと思ったが、駐車場付近のお土産売り場のあたりに良さげな喫茶店が無い。というか、看板があるにも関わらず閉店している。しょうがない。もう帰ろうか。
 
 ずいぶん気安くなったMARCHに乗り込み、窓を開け、車を発進させる。いやはや車の中のにおいってのは好きになれんもんだ。そのまま昨日と同じENEOSに向かい、10:37にも関わらずなぜか居た昨日と同じ魅力的なおねぇさんに「満タンで」と声をかける。桂浜まで往復したのに\382-だった。MARCHってそんなに燃費良いの?!まあ文句は無い。そして数時間しか乗っていないが日産レンタカーへ。新入社員みたいなコが居て、これから出発する車が居るからまだ入るなと、身振り手振りで教えてくれる。なんかおもろい気持ちになる。車を無事に入れて、カウンターへ。行きと同じお姉さんが料金の精算をしてくれる。この人はなんかすごい嬉しそうな顔するなぁと思いつつ店を後にする。さあ、やることが無くなったぞ。
 
 ぶらぶら歩き通して良さげな喫茶店を見つける。とりあえず入るとガラガラ。窓際の席に座ってコーヒーを頼む。品が良い店。少し待っていると、ホットコーヒーとともに、小さなドーナッツが付いてくる。サービスらしい。思わず笑顔になる。しかしまあ、東京だったらこの店もぎゅうぎゅうなんだろうなーと思い。地方がうらやましくなる。しかし、今日どうするかな。まだ午前中だぜ。んー、またこうしている間に今日という一日が終わりそうだ。なんかもったいないなという気持ちになってくる。しょうがない、プランは無いが、とりあえず出るか、外でたらなんかあるだろ、という気持ちでトイレを借り、外に出る。付け加えておくと、この喫茶Monaはトイレも素晴らしくきれいで、かつ店主のこだわりがうかがえる店だった。本当に東京にもこんな店が近くにあったらなぁ・・と思うような店だった。
 
 外に出て、とりあえず、映画でも観ようと思いつく。さっそくiPhoneで検索してみると、近くにあたご劇場という映画館があるらしい。さっそく歩いて行ってみることにした。
 12:15に着いてみると、もう12:00の回が始まっている。店内には誰も居ない。どうすりゃいいんだときょろきょろしていると、左手のドアから初老の男性があらわれた。どうやら店の人らしい。「まだ、入れます?」ととりあえず言ってみる。「入れますよ。」としっかりした返答が返ってくる。ほっとして、大人1枚で入場券を買う。\1,000-と安い。
 
 中に入り、一番後ろの真ん中の席に座る。こじんまりした映画館で数人がいた。音を立てないように椅子に座ると、じっとしたまま画面を見つめていた。映画館で映画を見るのはひさしぶりだ。そして、一人で映画館で映画を観たのは初めてだ。
 
 その日観た「ロンドン、人生はじめます」という映画はまぁ、なかなか良かった。特に感想は無いが、観ていて不快に思うことも特になかった。つまり良い映画だった。この時点で13:50。やれやれ、旅に出るんじゃなかったかな。と思い始める。
 昼でも食おうとぶらぶらするが、食指が動く店が無い。初日に入ったうさぎ亭へ行ってみるも、どうやら土曜は定休日らしい。残念。ぶらぶらすると、「ランチ」の看板がある喫茶店を発見。って、この店今朝入ったところじゃねーか。うーん、どーよ、一日に同じ店に2回入るって。さすがに店の人も不審に思うだろうよ。と数秒逡巡するが、まあいーか、と中に入る。
 「ランチ、まだやってます?」とカウンターの女性に尋ねると、まだやっているとのこと。助かったと思い、今朝とは違う奥の席に座る。ランチは結構ボリュームがあり、食後のコーヒー付きにも関わらず\1,000-という安さ。この店のファンになってしまったな。
 食べ終わって、会計をするときに、ウェイトレスの女性に、「あの、高知でお勧めの観光地とかってありませんかね」と聞いてみた(店に他に人は居なかったのだ)。彼女は「え?!」という感じでこっちを見たのち、「うーん・・・」と唸り、「おかみさーん」と、店主らしきおかみさんに声をかけた。
 カウンターで洗い物をしていた女性がこちらを向いたので、あらためて、自分はこのGWに高知に観光に来ているのだが、特に調べずに来てしまったため、おすすめの観光地があれば教えてほしいということを話した。
 このおかみさん、というか、ウェイトレスの女性もだが、やっぱり美人で、とりわけ、おかみさんの方は、独特の雰囲気があり、この人がこのこだわりの店を作ったのかなぁ、とか、女性で店を切り盛りするってのはやっぱり大変なんだろうなぁ、とか、質問とは別のことを実際には考えていたりした。
 
 その二人は、駅前に高知の観光案内所があるから行ってみたらよいということや、過去の女性の旅人がこれから行くといっていた牧野植物園の話や、伊尾木洞という洞窟の話をしてくださった。お礼を言い、また来ようと思いつつ、駅前の観光案内所ヘ向かい、さっき教えてもらった牧野植物園への行き方を教えてもらう。
 今日最後の便のバスがあるらしく、それに乗り、牧野植物園へ。
 
 牧野植物園は、有料で、大人\720-だった。うーん、帰りの便のバスがあと1時間ちょっとで出ることを考えると、竹林寺の方へも行きたいし・・・と迷った結果、先に竹林寺の方へ向かうことに。
 竹林寺は何とも、おそろしい場所だった。つまり、まあ、こんなところで夜一人で居ると、確実に心をやられるなと思うような超然とした場所だったのだ。たまに思うのだが、神社なんてのは、一般人に公開すべきではないのではないかと思う。あきらかに神様が「こっちへ来るな」と言っているような雰囲気を放っている場合があるからだ。こわいもの見たさで神仏の領域に入るやから(自分のことだが)を近づけないためにも、一般公開は特定の日時、場所に限定した方が良いのかもしれんな。

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 いよいよ、日も暮れ、最終のバスにも間に合い、今日の宿、藤崎旅館へ向かう。JRのホームに入ったが、ん?ジョルダンで調べた電車じゃないようなどーも。だって特急XXって書いてあるし…と思い、ジョルダンで調べなおすと、既に出発していたよう。次の便を調べると、何と1時間後なのだ。うそだろ、高知でJRなんだぜ・・・。絶句するも、そういえば、高校生がみんな走っていたなと思いだす。だからか。1時間なので、その辺をぶらぶらして時間をつぶそうとするも、暗くなってきたし、若干寒いので、結局駅前のBOOK OFFで時間をつぶす。こういう旅人の一人の夜のさびしさってないよな。としみじみ実感する。この、誰も知り合いの居ない、よりどころの無い人生よ。と、気分はブルーになる。
 
 待ちに待った電車に乗り込み、JRの伊野駅に向かう。途中の駅からおかしなことに気づく。毎回、停車駅で車掌さんが外に出て切符を回収しているのである。えー!ウソでしょ、江ノ電か!?と思う。地方なんだなぁ。JR高知駅から離れるにつれ、田舎の空気、雰囲気が充満し始める。こういう町で育つ子は、いったい何を娯楽にして生きているのだろうかと思う。(都会に住んでいたって同じなんだが)果たして、もし、自分がこの町で暮らすとしたら、いったい何をして生計が立てられるのだろうかとも思う。そんなことをブルーな頭でぼんやり考えながらJR伊野駅に到着する。
 
 驚いたことに、20:00にも関わらず、駅前は真っ暗。おそろしく人が居ない。まるで、とんでもない山奥にでも来たような雰囲気だ。とりあえず、明日の着替えが無いので、予め探しておいたコインランドリーへ向かう。いや、本当に人が居ない。なんだか怖くなってきた。
 コインランドリーで洗濯している間、夕食でも食べようと外へ。昨日と同じように一人で居酒屋で一杯飲もうという腹だ。そして、今日は無性にからあげが食べたいので、これもまた、電車の中で調べておいた店へ。しかし、この伊野の町は、とんでもなくローカルな町であり、向かった居酒屋も、居酒屋というよりかは普通の一軒家で、どうやら地元の人だけの店らしい。当たり前だが、入る勇気もなく、ローソンでお酒とおにぎりとLチキを購入し、本日の宿、藤崎旅館へ向かう。
 藤崎旅館もこれまた普通の民家だった。中に入っても誰も出てこない。5分くらいどうしようかと思っていると、不意に奥から奥さんらしき人が現れる。名前と本日予約していた旨を告げると、あっさり部屋へと案内してくれた。
 ここもまた広い、10畳くらいの和室に通され、風呂はもう入れると教えてくれた。さっきローソンで買ったおにぎりと缶チューハイを飲みつつ、コインランドリーへ戻り、洗濯物を回収する。
 いやはや、とんだ旅だなと思いつつ、風呂に入り(やっぱり民家のお風呂だったのでシャワーだけ浴びた)、歯を磨き、そのまま寝た。うーん3日目はどうなることやら。孤独感を抱えつつ、就寝。

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 GW2日目はやはり高知は喫茶Monaにて書いている桂浜へ行った帰りの10:58だ。


 レンタカーってのはガソリンを満タンにして返すものだが、この2日とも同じガソリンスタンドでレギュラーを補給して返した。そこになんとまぁ、前に何回か食事に行った女性に似ている優しそうな瞳をした魅力的な女性が居て、毎回ホロリとくる訳だな。


 旅の2日目は、昨日泊まったリバーサイドホテル松栄から始まる。
 朝食込みで予約していたため、7:30に2Fに降りて、食堂で朝食を食べる。広いホールみたいなところに何台かの4人掛けのテーブルがあり、中居さんに案内された席に座ると、ごはんとみそ汁が運ばれてきた。早めに降りて良かった。というのは、私が案内されたテーブル以外はすべて4人分の料理が準備されていたからだ。幸いにも食堂には小さい娘さんがいる家族が1組のみ。さっさとかきこんで食堂を後にする。

 昨日、うろうろして、『はたしてここでは時間をつぶすすべが無い・・・!』と気づいた私は、昨日のうちに、日産レンタカーに09:00からで予約を入れておいたのだった。
 ホテルを8:30頃チェックアウトする。広くて良い部屋だったが、この旅行中は毎日別の宿をとっているのだった。1泊1食付きの料金は\6,000-。ほかのところに比べるとよい部屋だった。

 8:50に再び昨日と同じ高知駅前の日産レンタカーに到着。昨日とは違い、受付けには30代くらいの小柄な美人のお姉さんが。手続きの途中。話を振ってみた。
 「桂浜に行ったことあります?駐車場空いてますかね?」
 「えーっと、、私はありませんが、駐車場は大丈夫だと思いますよ。」
 
 昨日のe-powerとは違い、本日はMARCHを借りることができた。6時間パックで\7,597-(保障費込み)。
 外傷をチェックした後、発車という頃になって、一緒に外傷をチェックしたおじさんが戻ってくる。
 「ライトがつきっぱなしみたいですよ。」
 「あ、すみません。」
 いやはや、慣れんもんだ。
 
 昨日の練習のかいもあって、順調に走り出す。
 カーナビを使用しようとするが、進みたいルートに設定できない。やれやれ、カーナビなしでいいか。
 ありがたいことに、本日の目的地、桂浜へはほぼ直線で移動できるため、道に迷わず進むことができた。途中、後ろの車がライトをつけていたが、「これが流行りのあおり運転か?まあ無視だな」と気にせず進む。

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 T字路に差し掛かり、海が見えた瞬間、ものすごい解放感につつまれた。
 「あー、来て良かった」
 思わず嘆息する。なにせ、180度、海岸線なのである。最高に気持ちがいい。写真を撮りたいと思うが、駐車できるスペースが無い。そのまま走らせてゴールの桂浜へ向かう。
 
 この辺が桂浜じゃないの?という海岸線を通り過ぎ、山の中へ入っていく。間違って通りすぎた?・・・と思い始めた頃、「桂浜」と書いた看板が。駐車場に入ると、料金所のおじさんに「ライト、ついてますよ」と言われる。消したはずなのになぜ。ん?あ、道中の後ろの車は教えてくれてたのか!とその時に気が付く。

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 居酒屋は長宗我部にて書いているGWの1日目の夜だ。なんと高知県にて書いている。
 ひとりなのに刺身の盛り合わせなんてたのむんじゃなかったな。ちと多過ぎら。
 カフェの良さは店のレイアウトで決まる。
 居酒屋の良さはというと?
 少なくとも店のBGMが関与していることは明らかだな。
 この店なんてのは映画の戦闘シーンかなんかみたいなBGMだから、なんか居心地が悪いな。いや、居心地が悪いのは一人だからか。
 チェーンの居酒屋に一人で入るもんじゃネェなぁ。居心地が悪すぎる。も少し小さな店に行ってみようか?

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 今日、高知へ来て思ったことと言えば。「根の生えた生活がしたい」ということだ。
 今の東京の暮らしはいつか終わって、”本当の生活”がどこかのタイミングで始まると思っている。
 けどそう思ったままもう30になろうとしていて。どっかのタイミングなんてのは永遠に来ないのかもしれない。なんて思う。

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 なんで09:30発のフライトを予約したりしてしまったんだろうか?なんでモロに通勤時間にかぶることに気が付かなかったんだろうか。

 その旅は3月に思い付きでとったフライトチケットから始まった。チケットは往復で\28,880-だ。気ままな一人旅だと安いと思っていた。その時点では。
 飛行機は羽田発、高知空港着。(09:30発)
 空港に着いたのは8:30頃。なんでこんなに人が居るんだ?いや、大学生にGWなんて関係ないか。ん?チケット持ってきたか?いやいや、このご時世、スマホがあれば登場手続きできるはず。そう、Gmailに予約のメールも来てたし。
 近くのカフェに入り、搭乗手続きのメールを確認する。ん?「確認番号」?え?コンビニ支払した時にもらった領収書に書いているだァ?いや持ってきてねーし。どーしよ、こりゃJALの受付カウンターで聞くしかない。
 「すみません、発券に必要な「確認番号」がわからないんですけど、・・・」
 「5番のカウンターで手続きしてください、その際身分証が必要になります。」
 いやー、あぶねー、早めに来ててよかったー。
 ん、結構並んでるぞ、間に合うか・・・?
 「09:30発までのお客様いらっしゃいますかー?」
 どうやら、並んでいても出発時刻が近い人は優先してくれるらしい。。助かった。。

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 高知に着くとまず空港から市街地までのバスに乗った。空港からはかなり中央の駅まで距離があるのだ。バスの切符は\720-だ。

 高知駅前に着くと、まず目に入った定食屋うさぎ亭へ入る。
 入口にあったメニューの看板を観ずに入って失敗。カウンター席にはメニュー表がないのだ。しょうがないので、定食ではなくカレーを注文。目の前で理科室の実験みたいなビーカーとガスバーナがある。ごぽごぽとコーヒーを淹れていて美味そうだ。しかしカレーにはコーヒーは付かないらしい。次回来た時には定食を注文しよう。

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 昼を食べるとしばらくどうするかウロウロする。
 ぶらぶら歩いてどうやら徒歩圏内には見どころがないとわかる。
 
 高知駅前にはレンタカーの店(日産、トヨタ、オリックス)が軒を揃えている。どうやら観光客はレンタカーが足のようだ。
 レンタカーか、確かにこの旅でペーパーを卒業しようとは思っていたが、、うーん。。どうするか。まず値段を聞こうと、日産へ入る。6時間で\8,000-程度。高いな。トヨタはどうだろ。トヨタもあまり変わらずの値段。しかし、魅力的な女性が居たので、しばし迷う(男ってこんなもん)。さらに歩いてタイムズにも入る。しかし、ここはクレジット支払のみとのこと、対象外。
 
 しばらく迷う。なにしろペーパーだ。おまけに高知駅前の交通量は結構多い。怖い。そんなこんなで14:00近くになる。今日という1日がつぶれちまうなぁ。とりあえずスマホで地図を確認。直進と左折でなんとか戻って来れりゃいーんだろと思って、勢いで借りてみる。もちろん保証はフルセットで付けてもらう。軽を借りるつもりだったが無いとのこと、ただし、同額でノートのe-POWERという車種を借りることができた。6時間合計で\8,008-だ。いーのだ、明日レンタカーで桂浜行くつもりだし。練習なのだ。
 
 乗る前に、店の人と一緒に外傷の確認。とりあえず新しいことは分かった。運転席に乗る。いやーペーパーなのにわかんねーよ。「わからないところはありますか?」とか聞かれるから、ウィンカーの出し方から、ギアの入れ方、最後にはサイドブレーキのかけ方まで聞いて出発をぐずぐすと遅らせる。しかし、いつかは発車しなければいけない。心を決めて走り出す。まずは店の前の道路に合流する。あらかじめ考えてあったプラン通りに、まずは左折と直進で、店の前を通る形で(いつでも返せるように)同じ道を周回することにした。とりあえず、直進。交差点になったら左折。その繰り返しで何とか同じ道を3周くらいすることができた。しかし、このままではまずい。なぜなら返す前にガソリンを満タンにして返す必要があるのだ。
 
 4周目くらいになんとか左折で入れるローソンの駐車場があり、車を止めることができた。(これが東京だったらこんな悠長な運転はできなかっただろうと思う)店内でコーヒーを買い、しばし落ち着く。スマホで地図を確認する。ガソリンスタンドを経由して、日産の店にどうやったら帰れるのかを調べる。うーん。難しい。大通りを右折しなければならんのだ。しかしやるしかない。なんとか右折に成功し、ガソリンスタンドに到着。しかし、道路に一度停車し、バックで入らなければならんらしい。ウソだろ?無理だぜ。。しかし、ここも高知の人通りの少なさに助けられ、何とかバックで入ることができた。茶髪で小柄な美人の店員さんが寄ってくる。とりあえず満タンでと告げる(ガソリンで良いのかわからんかったのだ)。ここまでこれば、あとは目と鼻の先の日産に入り、車を返すだけ。ENEOSの美人のおねーさんに別れを告げ、日産に無事入り、車を返すことができた。結局6時間パックで、1時間弱しか乗らなかった。もったいないけど返せないよかマシだよね。

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 しばし解放感に浸り、車の運転はもうしないと思い、ぶらぶら。
 車で通った神社へ行ってみたり、高知城へ行ってみたりする。いやはや疲れてきたぞ。
 少し早いが、予約していた宿へチェックインすることにした。リバーサイドホテル松栄まで歩く。
 
 確かに川沿い。確かにラブホテルに囲まれている。部屋は古いが広い。和室は心が落ち着くもんだ。とりあえず、夕飯を食べに外へ。

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手帳手記_20190423_春のある夜

 なんかげつかぶりに帰りの電車の中で書いているそろそろ蒸し暑い4月半ばの21時過ぎだ。
 こうやって書き出す言葉っていうのは簡単そうでなかなか出てこないものだ。それが未来への展望もなく現状にもロクに満足できていない30近くの男なればなおさらだ。
 「電車の中で酔っぱらいのサラリーマンには近づくな」
 「かっこいい男は我慢しなくちゃいけない」
 「女性が敵に回るといよいよマズイ(やばい)」
 今日の中で見つけた言葉達だ。
 居心地の良い毎日ってのはなかなか手に入らんな。