手帳手記_20200209_月

 福島は会津若松、グリーンホテル会津(アイヅと読む)にて書いている17:37だ。
 部屋は素泊り\5,500-の4Fで。小さなTVとトイレとシャワーが付いている。
 この4連休、間違ってアダルトなものに走ってしまわないようにと出た旅だったのに。
 ビジネスホテルの部屋の中には有料チャンネルのパンフなんかが置いてあって、これじゃ家より悪い環境だよ。トホホとなったのは言うまでもない。こうして小さな部屋に横になっていると、あの7番の日々を思い出す。

 ぬるま湯、あるいは誰かの庇護のもとで当たり前の様に生活をしていて、一人立ちしてからもそのぬるま湯が当たり前だと思っていると、予期せぬ冷水をある日とつぜんあびせかけられる。なんて経験をすることになる。


 その頃の私は毎日イライラしていた。
 朝は6時頃起き、7時に電車に乗ろうとすると、となりのサラリーマンに割込みされる。
 電車の中では必ずと言ってよいほど誰かにぶつかられた。あるいは、押された。それが混んでいる時ならまだしも、私の場合は私一人しか立っていないような時でも、なぜか隣に来たサラリーマンに押しやられるといった経験が多かった。
 また、私をもっともイライラさせたのは車内での不躾なジロジロ見だった。
 もちろん女性からの視線は全く問題なかったが、なぜか私は中年のサラリーマンに好かれるタチらしく、この頃は毎日必ずと言ってよいほど、不躾にジロジロ見られていた。
 それは今でも実はあまり変わらないが、その頃は心の余裕もなく、ただイライラしていた。
 悪いのは、余裕が無いとき、そういった押されたりすることがあると、もちろん、押し返したり、ぶつかられると、ぶつかり返したりした。つまり目には目を歯には歯をの考え方だ。
 そんな毎日が何か月か過ぎ、ある日、そう、事件が起きた。
 留置場に入れられたのだ。


 事の経緯はこうだ。
 その時私は帰宅のための電車に乗っており、椅子に座っていた。
 しばらくすると混んできて人が多くなってきて、誰かの鞄が当たるようになった。
 またいつものかと思った私は、そのカバンを靴の先で、向こうへ追いやった。
 そうすると、左の方の男がジロジロ見始めたのだった。
 事の経緯ははぶくが、私が蹴ったカバンの男が私に因縁をつけ始め、どうやら酔っぱらっているらしいその男は私の悪口を言い始めたのだった。
 さらに最悪なのはその酔っぱらいは3人のグループで、こっちを指さして悪口を言い始めたのだった。もちろん車内でだ。
 私はと言うと、この時、誰かの鞄を足でけったことは頭になく、つまり、ただの酔っぱらいが私を指さして悪口を言い始めたと認識したのであった。
 しかも、その頃の私はこういう不愉快なことにならないためにジムに通っていたため、その酔っぱらいにナメられてたまるかということもあり、襟元をつかまえてビンタしたのだった。
 もしこれが小説の世界なら、もっとすんなりと終わっていたかもしれないが、この酔っぱらいがかなり

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