右から来たその人は尋ねた。
明日が始まるのはいつからだ?と。
僕は答えた。緑のハトが飛ぶ頃からだと。
男は帽子を軽く持ち上げて会釈をして帰っていった。
右の方から女性がやって来た。
彼女は尋ねた。
向こう側へ行く方法は?と。
僕は答えた。左に。と。
彼女はそのまま歩き去った。
子どもが歩いて来て、僕に尋ねた。
宇宙に居るのは誰?と。
僕は答えた。
ロから始まる名前の人だよ。と。
僕が向こうからやって来て尋ねた。
ベンチの下には何がある?と。
僕は答えた。
お前の知らないものだ。と。
自分は上を見上げて消えて行った。
そして僕は歩いて行った。
―5/1(木)