「夜 ・ 朝 ・ 昼 ・ 夕方」

きつい目をして、誰にも彼にも
アクタイついて。
船は進みだしたゆっくりと。しかし、漕ぐ力は弱まりつつある。
心の力が失われ。いつしか水に飲み込まれている。それに気付かない。
気付けない。 誰かを待ってる。水から救い出して、船を代わりに漕い
でくれる人を。 しかし、そんな誰かは存在しないことにも、もう、気付い
てしまった。自分で船まで戻って、中の水を抜いて、太陽の光の中、オール
を回していく。それしか進むことはできないのだ。
光とはとても強いものだ。 光とは、全てのものに与えられるエネルギー
の源だ。光を全身に浴びて。日焼けしても良い。力強く進んでい
こう。自分もそれを望んでいる。力強く進むんだ。
日なたに入って、しばらくすると日蔭にも入るだろう。そこはひんやり
としていて、光も届かない。 そこで誰かに出会うだろう。美しい人と。
一緒に日差しの中を進んでいけ! 多少まぶしくても。多少疲
れていても。一緒に。 日差しの中を歩いて行け! そして、次の木陰で
休めばいい。そうやってどこまでも地の果てまでも進んで行けばいい。
星や、森や滝や、虫や動物や家や町や田や畑。見るものは
あり、楽しいことがまだまだ待っている。今夜はここで焚き火をして
暖をとって休もうか。明日はどこへ行く?こんなにも自由だ。
―12/1(月)

YUKI – 汽車に乗って

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